タイトル(かな) | ふぁいなるふぁんたじー16 うみのどうこく |
ハード | PS5 |
発売日 | 2024年4月18日 |
点数 | 採点なし |
総評 | ・ボリュームは控えめ ・内容は面白い ・リリース時期と内容とが噛み合っていない |
レビュー執筆時点 | 2024年5月3日 |
序文
FF16DLC第二弾「海の慟哭」をクリアしたので簡易レビューします。単発DLCのため採点は実施しません。画像等も特に載せず、感想メインです。
全体感・良かったところ
ボリュームは5~6時間程度と控え目。大方の予想通り、本編に出てこなかった召喚獣リヴァイアサンの物語。プラス、クリア後のやりこみコンテンツとしてアレテ・ストーン内に「カイロスゲート」が実装されます。
単発の物語として見れば、とても面白かったです。水の民シュラの求めにより、リヴァイアサンのドミナントである赤子ワレアスを助ける物語で、その過程でクライヴがリヴァイアサンの能力を手にします。
本編同様、グラフィックは目を見張るものがありました。空や水の演出が素晴らしい。召喚獣バトルもド派手で見ごたえたっぷり。やはりFF16の召喚獣バトルの演出は、他のゲームと比べて頭一つ抜けていると感じました。
新召喚獣リヴァイアサンの戦闘面での性能は、遠距離特化型でとても強かったです。火力もウィルゲージの削りもそれなりに出来ますし、なんといってもフィート中は回避性能が上がる点が強かった。遠くで撃ちながら回避しているだけで、DLC中のすべての敵を完封できるレベルの壊れ性能でした。
水の民の人々が、外から来たクライヴに協力的なのも良かったです(まあ、自分たちの族長が招いた客人なので当然っちゃ当然ですが)。
ベアラーもそうでない人も、分け隔てなく協力しながら生きる水の民の姿に、クライヴは「自身の目指す理想に近い世界がここにある」と勇気づけられます。この辺りの気持ちよさというか、DLCフィールド全体が明るく美しいのと、水の民の善人性とがうまくマッチしており、不快感なくクリアできた点がとても良かったです。
不満点
そんなわけで単体のDLCとして見れば面白かったのですが、個人的には、本DLC、本筋とほぼ絡むことがないという点がやっぱり微妙でした。
以下、筆者の個人的な感想であることを念押しさせてください。
これはFF16に限ったことではないのですが、発売から長期間空いた後に追加されるDLCが、本筋と何の絡みがない(本編開始からエンディングまでの間のEPに過ぎない)というのは、「…で?」感が凄まじいんですよね。
結局今回のDLCというのは、物語内で語られたように、「召喚獣はアルテマの力の一部に過ぎないので、リヴァイアサン1匹放置したところでアルテマの目的には何の影響もない」とのことで、本編視点ではあってもなくても良い物語なんですよね。
発売から1年弱経過してリリースされるDLCならば、物語もそれに沿って、ED後のお話を見たかったというのが本音でした。「テイルズオブアライズ」などはそうでしたね。あるいは、「ゼノブレイド2・3」のように前日譚とするとか。
賛否分かれそうですが、リヴァイアサンがいることでEDの展開が少し変わるとか、そういう遊びがあっても良かったかもしれません。
本編に何の影響も及ぼさないストーリーDLCを出すのであれば、発売と同時期に出してほしいというのが私の考えです。「真・女神転生5」なんかはそうでしたね。初見プレイの道中でDLCに入れるような仕組みとなっている。先の展開を既に知っているクリア後のプレイヤーとしては、やはり「道中を今さら追加」よりも「新しい時系列」が見たかったです。
どうも最近のスクエニRPGは、DQ11、FF16、FF7リバース等がそうですが、展開をあえてぼかすことで考察させる作品が多い気がしています。そういう構成も嫌いではありませんが、見せ方の問題か、受け取り側(筆者)の問題か、何だかいたずらにモヤモヤさせられてる感じがします。それだけにDLCでそういったところを補完というか、答え合わせみたいなことができればと期待していましたが、期待通りの展開ではありませんでした。
(DQ11Sの追加要素も、道中の各仲間の物語でしたね。あれも苦手でした)
総評・買うべきか否か
そんなわけで、本DLCは
・シナリオは6時間程度でボリューム少なめ
・内容自体は面白い
・やりこみ系バトルコンテンツ「カイロスゲート」あり
・本編シナリオの補完は無し
ということと、価格2,420円とを天秤にかけて各自判断していくべきかと思います。
私個人としては、上述の不満もありますが、本編同様の迫力と映像美を見せてくれたことや、シナリオ自体の気持ちよさがあったので、「買って後悔」まではいかなかったな、といったところでした。
DLC第二弾買った者です。やっぱり本編でやるべき内容だと
思いました。まずミラージュやフリーズなどの強すぎる魔法が
出すことで後付け感が出てしまう事。そんな強力な魔法を持つ
水の民やそれを教えた魔女(旧シヴァのドミナント)をなぜ
アルテマやバルナバスは放置していたのか。アルケーの空で
どんよりした世界とは違う体験ができますとDLCで言われても、
「で?」という印象に正直なります。そしてストーリー内容も
良い反面、特にエンディングに変化は起こらないし、結局は
魔法が使えなくなる未来は確定しているので、あの固まった
滝や遺跡は壊れてしまい、水の民も外の世界で生きていかないと
いけないことが分かります。「リヴァイアサン1匹放置した
ところでアルテマの目的には何の影響もない」、分かりました。
でも古代魔法フリーズやミラージュはヤバすぎるでしょ。時を
止める装置をシュラは操れていましたし、ミラージュも使用の
方法によっては凶悪な使い方ができます。つまりアルテマにも
危険なのはリヴァイアサンだけじゃなくて二つの魔法なんです。
このようにスクエニスタッフが作るゲームって設定は面白いけど、
ストーリーの整合性や展開の仕方が雑で、キャラも魅力があっても
台詞がなんかおかしかったり、そう考えるのかとプレイヤーにも
距離感を生んでしまうのだと思います。そして海外のサイトRedditで
調べると日本人も変だと思ったところが外国人の間でも変だとなり、
彼らはゲームとは自由に選択でき、ルート分岐を行って結末を自分で
探すものだという認識が強いことが分かり、これがFFが海外でも昔に
比べて売れなくなっている原因なのかもしれないと思いました。
メタルギアもそうでしたが、やはり日本のゲームの多くは一本道で
やることも制限され、そのおかげでバグもなくて物語を楽しむよりも
戦闘に特化していると思いました。一方で海外のゲームはオープン
ワールドで探索と寄り道をメインに進行し、その選択次第で結末が
変わることで作品の世界観をプレイヤーに伝えていると思います。
もちろん日本も真Vなどルート分岐とマルチエンディングがある
ゲームを作れますけれど、基本は漫画やアニメと同じでプレイヤーを
指示で縛り、スタッフが用意したシナリオで満足してもらう傾向です。
以上になります。長文駄文で申し訳ありませんでした。