レビュー

テイルズ オブ アライズ(Tales of Arise)【83点】レビュー・感想

タイトル(かな) ているずおぶあらいず
ハード PS4,PS5,Xbox One,Xbox SeriesX/S,PC
発売日 2021年09月09日
点数 83点 (ぜひおすすめしたい)
総評 ・シリーズ屈指の良作
・キャラ、ストーリー、システム三方良し
・戦闘は癖あり


↓レビュー動画 ぜひ見てください!

序文

テイルズ オブ アライズは、国民的RPGシリーズのひとつ「テイルズ」シリーズの最新作であり、2021年9月9日に発売された大作RPGである。発売前から従来のテイルズらしからぬキャラクターの頭身が話題となり、グラフィックの進化を歓迎する声もあれば、「こんなのはテイルズじゃない」といったシリーズファンからの厳しい声も聞こえていた。元々同シリーズは「ゼスティリア」でのヒロイン問題により新作が出る度にそのクオリティを心配する声があり、本作も発売前インタビューで「このキャラはヒロインですか?」とインタビュアーから質問されるなど話題となった。

しかし、いざ発売してみればインターネット上での評判は上々。「神ゲー」「最高傑作」などの声も上がる一方で、体験版プレイヤーからは敵が堅すぎるなどの意見もあった。本レビューでは、実際にプレイをしてみて、それらの実態がどうであったのか、筆者の感想・評価を記していく。
他記事と同様、ネタバレ注意である。未プレイの方は十分にご注意いただきたい。
なお、特に強調したい点には、★マークを見出しに付している。

評価点


結論から言ってしまえば、本作、大変な良作であった。

★王道ながらも練りこまれたストーリー

本作のストーリーは、レナとダナ、2つの国における支配と被支配の関係から始まる。主人公アルフェンらダナ人はレナ人の支配下にあり、奴隷と呼ばれ明日の命の保証すらない環境で重労働を強いられていた。そんな中、主人公アルフェンがヒロインのシオンと出会うことにより物語が始まる。

本作は奴隷や差別といった非常にデリケートな問題を取り込みながらも、単にレナ人を悪とする勧善懲悪の物語というわけではない。その本質は「自らが置かれた環境の中でどう生きていくか」「人生のあり方は誰が決めるのか」といった人生観を問うものであり、環境が人のあり方を決めがちなこの世界において、自分の意思で生き方を決めることの難しさ、美しさ、尊さについて考えるものである。ヒロインであるシオンの「茨」の正体、登場人物「赤い女」、主人公アルフェンの師であるジルファからの教えなど、序盤の設定がきっちりとストーリー終盤まで物語に関わってきており、非常に練りこまれた見事な物語である。

ジルファとの出会いは、アルフェンに大きな影響を与える


特に中盤に差し掛かったあたり、メナンシア頃から急展開となり、以後ノンストップでどんどん物語が面白くなっていく。特殊な力をもった主人公とヒロイン、「一人の命を犠牲に世界を救う」展開など、プレイした後に思い返せばありがちで王道なストーリーにも思えるのだが、物語の最終盤まで世界や敵に関する「謎」を多く残したまま進行していくストーリー構成により、プレイ中は既視感をおぼえることは多くない。物語に没入し、熱中してプレイすることができる点が大きな魅力だ。
また、ラストも素晴らしい。「エクシリア2」「ベルセリア」などはラストの展開に賛否両論あったが、本作は久々に気持ちの良い読後感であったのではないだろうか。

★魅力的な登場人物たち

本作のパーティメンバーは主人公入れて6名。痛覚のない主人公アルフェン、触れた相手に激痛を自覚なく与えてしまう呪い「茨」もちのシオン、星霊術を使えないはずのダナ人でありながら星霊術を得意とするリンウェル、アルフェンの人格形成に大きな影響を及ぼしたジルファの息子ロウ、敵サイドの領将でありながら一行に加わるテュオハリムとその親衛隊長キサラ。

仲間のひとり、テュオハリム。人気は高い。


パーティメンバーは被差別側であるダナ人が多数派であるが、レナ人も2名含まれている(シオン、テュオハリム)。ダナはレナに虐げられている(PTメンバー間でそのようなことはないが)ため序盤こそ険悪になることも多いが、ストーリーが進行するにつれ互いを仲間であると認め合っていく。

皆個性的ではあるものの、同シリーズの他の作品と比較してみれば、精神年齢の平均値は比較的高めである。
ただし重い目的を秘めるシオン、レナ人への怒りを特に色濃く持つリンウェルは悪い方面で感情的になることも度々ある。とはいえ、置かれた境遇などを考えればそれでも控えめな方であり、プレイヤーとしては納得いく部分もあるので、プレイ中に不快になることは少ない。(ただし、例外あり→後述。)                      

快適なシステム周り

本作をプレイして感じたのが、特に非戦闘時におけるインターフェースやボタン配置の快適さである。

  • 特筆すべきはマップの優秀さ。マップにはクエスト受注場所、採集ポイント、重要NPCといった情報が網羅されているのだが、未受注のクエストについても表示されるため、「今ここに行けばクエストを請けられますよ」という把握ができるため、取りこぼしをしにくい。採集ポイントも、ポイントのみならず何のアイテムが手に入るかまで記載される点も◎。
  • ファストトラベルも完備。ややファストトラベルポイントの場所について不満はあるものの、概ね満足いく箇所に配置されている。
  • 十字キーの上下左右でスキル習得、ヘルプ、活動記録の画面にショートカット可能。毎回メニューを開く必要がない。
  • 武器強化に必要な素材が揃ったとき、キャラクターが会話で「武器の強化が出来そう」と教えてくれる。

これら、プレイヤーになるべくストレスなく操作をさせようという配慮により、非常に快適なプレイをすることができる。

本作のマップは極めて優秀。完璧に近い。

★アクション要素高めのド派手な戦闘

元々「テイルズ」シリーズの戦闘はアクション要素が強くなっていく傾向があったのだが、本作は過去イチである。敵の火力がノーマルであっても非常に高く、一部キャラを除いて「ガード」という概念がないので、攻撃を受けると1~2発で戦闘不能になることも珍しくない。敵の攻撃は「FF7リメイク」のような回避コマンドで回避をすることが前提で、タイミングよく回避をすることでジャスト回避という特殊な回避が発生し、ノーダメージでやり過ごすことができる。

ジャスト回避に成功して反撃。ヒット&アウェイが重要だ


鋼体持ちの敵が多いため、ただ無心で殴っているだけでは鋼体からの高火力攻撃により気づけば自分がやられていた、などということは日常茶飯事。敵の攻撃を回避し、隙をついてブーストアタックや弱点破壊などによるダウンを奪って一気に畳みかけるという押し引きが不可欠で、高難易度である反面歯ごたえは抜群で、「ソウル」シリーズなどが好きなプレイヤーとは相性が良いであろう。

また、戦闘における術技のエフェクトはド派手の一言。主人公アルフェンの炎の剣から繰り出される炎のエフェクトや、各種星霊術のエフェクトは美麗かつ広範囲に及び、筆者のプレイ環境であるPS5では処理落ちなどが起きることも全くなく、快適な操作をすることができた。戦闘のビジュアル面だけでいえば間違いなくシリーズ最高の出来であり(もちろん、過去作に負けているようでは困るのだが)、JRPG全体でみても2021年現在トップクラスのクオリティであろう。

このド派手なエフェクト!時代は進化したものだ

シンプルだが遊び心のある成長システム

成長システムはシンプルで、レベルの他にスキルポイントを消費し、スキルを習得することによりキャラクターが強化される。スキルの内容はキャラごとに異なり、術技はもちろん、基礎ステータスや特性強化など様々なものが存在する。習得できるスキルはスキルパネルと呼ばれるテーブルから自由に選択できるが、各スキルパネルの解放は特定のクエストクリアや料理の作成といったプレイヤーの行動により達成されるため、プレイヤーにとってサブクエストや料理、釣りといったコンテンツを一通り遊ぶ動機付けとなる役割を担っている。

スキルパネル。自由にスキルを選択し強化できる

★退屈させないスキットと小会話

シリーズ恒例のスキットは更に進化。1画面にまるで漫画のようなコマ割でキャラクターが次々と出現し、会話が繰り広げられていく。スキットの内容は単なる雑談やキャラクターの掘り下げに留まらず、プレイヤーがプレイ中に抱くちょっとした疑問の解消や世界設定の解説などもあるので、じっくりと世界観を理解したいプレイヤーにとっても興味深い内容がとても多い。

スキットは物語の清涼剤。シリーズになくてはならない存在だ

また、スキットのように長時間の会話ではないが、二言三言程度のちょっとした小会話が画面左下の顔アイコンで表示されることもあり、これら小会話の発生中にエリアチェンジを挟む移動をしても会話は中断されず継続するため、会話を聞くために立ち止まることなく、安心して移動しながら会話を楽しむことができる点もポイントが高い。

問題点

極めてクオリティの高い良作であることは間違いないゲームだが、特に戦闘については賛否が分かれるところである。戦闘に関する点を厚めに語りつつ、他にもいくつかの気になる点に言及していこうと思う。

★噛み合っていない戦闘システム

本作を楽しめないプレイヤーがいた場合、その理由として最も挙げられる可能性が高いのが戦闘システムであろう。

本作の戦闘は、単に高難易度であるだけでなく、テイルズシリーズとしてはかなり冒険した試みがなされている。その一端は上記「良い点」で述べた通りであるが、今一度本作の戦闘システムの特徴につき端的にまとめる。

  • 敵は鋼体持ち&高火力。ゴリ押しはできず、しっかりと敵の攻撃を見極めジャスト回避をする必要がある
  • 敵のHPが高く、こちらの通常攻撃が2桁ダメージに対しHP10万超えは普通。敵のダウン中に集中攻撃してダメージを稼ぐ必要がある
  • 回復の術技にはCP(キュアポイント)が必要。CPはパーティメンバー共通で、回復にはオレンジグミなどの消耗アイテムが必要
  • 消耗アイテムの価格が非常に高価。その時々の最新装備が3000~5000ガルド程度に対し、オレンジグミ1個で3000ガルド、パイングミに至っては1個9000ガルド。アイテムを大量購入してゴリ押すことは難しい
  • こちらの推奨行動は、なるべく敵の攻撃をジャスト回避で避けてCPを節約しつつ、ブーストアタックや弱点破壊により敵をダウンさせ、一気に攻撃を叩きこむこと。慎重かつ大胆な立ち回りが要求される

…とこのように、戦闘コンセプトは「回避&集中攻撃」であり、敵の攻撃を受けながらゴリ押すことは推奨されず(というか敵が高火力すぎる&消耗品が高価すぎて無理)、いっぱしのアクションゲームのようなヒリつくような戦闘がプレイヤーを待っている。

これ自体は全く悪いことではなく(というか個人的には高難易度は好み)、コンセプト自体が誤っているとは思わない。問題は、上記のコンセプトを妨害・矛盾するかのようないくつかの事象が存在することである。具体的にみていこう。

術技のエフェクトに隠れて、敵の攻撃が見えない

シンプルにこれが一番厳しい。本来であれば歓迎すべきグラフィックの向上とド派手な技のエフェクトなのだが、これらによりプレイヤーの視界が遮られ、その状態から鋼体モリモリの攻撃が容赦なく飛んでくる。これによりジャスト回避がどうしてもできない瞬間があり、近接キャラクターにとっては非常に厳しい。そもそも星霊術のエフェクトが敵の攻撃なのか味方の攻撃なのか非常に見分けづらいのも問題で、これもジャスト回避のし辛さの理由のひとつとなっている。

シンプルに「見えない」。このようなエフェクトに隠れて敵の攻撃が飛んでくる


近接攻撃を主体とすると上記の問題に晒されることとなるため、リンウェルやシオンで遠距離攻撃を仕掛けたり、魔神剣でチクチクと遠距離から削った方が結果的に削りが早かったりする。もちろんアクションが得意、あるいはスキルが揃ってくる終盤になってくればこの限りではないが、上記のような慎重プレイをしたプレイヤーも多いはずだ。

ジャスト回避のリスクリターンが合っていない

上述の通りプレイヤーがどれだけ注意してもジャスト回避が困難な瞬間があるわけだが、仮にジャスト回避に成功しても、メリットはそれほど大きくはない。一応、ジャスト回避後に反撃をする「カウンターレイド」にはブーストゲージ増加などのメリットはあるのだが、それだけではやや弱く、被弾時に消費するCPや消耗アイテムなどを考えた場合、リスクを犯してジャスト回避を狙うよりは敵から距離をとってガン逃げした方が安定したりする。例えばジャスト回避の成功によりCPが回復するとか、HPが回復するとか、デフォルトでもっと明確なリターンを持たせたいというのが正直な感想だ。

仲間が頻繁に戦闘不能になる

敵の猛攻を懸命にかわしながら攻撃を重ねていっても、プレイヤーがいくら努力したところで仲間が勝手に戦闘不能になってしまう。
仲間もそこそこ攻撃を避けてくれはするものの、突進攻撃や星霊術などには割と当たり、敵が高火力であるためすぐやられてしまう。まるでバイオ5のAIシェバを介護していたときのようなストレスに晒されながらプレイをすることとなる。

深刻なCP不足によるアイテムゲー化

本作の戦闘コンセプトには、「消耗アイテムを買いこめばヌルゲーと化す」という従来のテイルズからの脱却の意味もある、と個人的に考えているのは先ほど述べた通りだが、下記の理由により、結局アイテムゲーと化しているように思う。

  • 蘇生術は大量のCPを消費するため、蘇生はライフボトル頼みになることが多い
  • CP節約のために、HP回復系のアイテムの出番が多い

蘇生の星霊術であるレイズデッドはCPの消費量がとても多く、仲間や自分が戦闘不能になる度にレイズデッドを使っていてはCPがいくらあっても足りないため、蘇生はライフボトル頼みとなる。このライフボトルも単価1000ガルドとなかなか高額な上、なるべく多く常備しておかないとボス戦で詰まる可能性がある。結果、所持金の多くをこれら消耗品に費やすこととなる。(反面、防具類が安価であるため、意図的な仕様と思われる)

本作の消耗品は高価格だ


ブーストアタック、コアブレイク等による敵のダウン時間が短い

上述の通り、こちらが戦闘において敵の弱点を突いたりした際には敵が「ダウン」し、一方的に攻撃をすることができる。

…できるのだが、この敵がダウンしている時間はもう少し長くてもいいのでは、と感じた。
この時間はいわばフィーバータイムのようなものであり、ここで気持ちよく敵を攻撃したいのだが、敵がダウンしているのはアルフェンのフラムエッジせいぜい1回分程度の時間(5秒程度?)であり、ちょっとモタついてると何もできないまま終了してしまう。

また敵のモーション的に「どこからどこまでがダウン判定なのか」がイマイチわかりにくく、溜めフラムエッジをヒットさせた時に「ダウン時ダメージアップ」などの一部スキルがきちんと発動したのかが微妙にわかりにくい。

この点、もう少しダウン時間を増やすとともに、ダウンが継続しているか否かの判別をもう少し容易にしてほしかった。

ダウン時間は意外と短い
HPバーが見づらい

仲間メンバーのHPバーが画面右端にあるにもかかわらず、操作キャラクターのHPバーが操作キャラクターの真下にあるため、パーティメンバー全体のHP把握が一目でしづらい。特に操作キャラクターは常に動き回るので、HPバーもそれに追従して動く形になるため画面上の一定の場所にあるわけではなく、前述のエフェクトに隠れる話と相まって、「なんか気づいたら死んでた」というシーンがかなりあった。

戦闘総括

本作の戦闘は「面白くなる材料」まみれであるにも関わらず、ひとつひとつの材料の調理を誤った、あるいは材料同士の組み合わせが悪くなった結果、やや爽快感に欠け、大味な印象を受けた。
「スキルが揃ってきたら簡単になる」「慣れてきたら楽しい」あるいは、「単に下手なだけ」という意見もあろう。しかし、それらの条件を満たせるのは少なくとも中盤以降であり、もっともゲームに惹き込まねばならない序盤で、本作の戦闘の楽しさを上手に表現できないことは、やはり問題であるというのが筆者の考えだ。

なお、ここまで言ってはいるものの、決して戦闘がつまらないというわけではないのでご注意いただきたい。むしろ、面白いかつまらないか、絶対評価でいえば十分面白い。
ただ「グレイセス」「ベルセリア」など過去タイトルの方が筆者の好みであった、それだけの話である。

キャラクター「リンウェル」の一部言動


(※本項目は単に好き嫌いを語っているだけであるので、採点には影響させないが、筆者の感想を述べるものである)

差別、被差別といった境遇の中生きていることを考えれば、仲間キャラクターは全体的に
人格者揃いではあるのだが、「リンウェル」についての一部言動はやや行きすぎな面があった。

特に筆者が一番驚いたのがストーリー中盤、ガナスハロスで女性が亡くなった息子を火葬するシーンである。

ストーリー展開上、この女性は半ば自我を失っており、ダナ人の習慣に倣い息子を機械的に火葬するのだが、告別式もなくただ「物」のように燃やされる光景に、レナ人であるテュオハリムは衝撃を受ける。

テュオハリムは、「故人への最期の別れの機会なので、厳粛に執り行ってはどうか。レナに伝わる空葬を取り入れてはどうか」と提案をしたところ、リンウェルが次第に激高。「(奴隷である)ダナにとって人の死は日常。毎日、骸を空に運ぶのは不可能」「そもそも支配しているレナ人のせいで厳粛な葬式ができないんだ」とひとしきり怒ったあと、終いには「これだけのこと(支配)をしておいて、代わりの習わしにまでケチをつけて…そんなに不満なら虚水化でもさせてみれば!」と激怒。これには筆者も面食らった。

  • テュオハリムにとって「虚水」とは一行に加わった理由、かつトラウマそのものであり、容易に触れて良い話題ではない
  • さらに言うならば、キサラの兄はまさにその虚水化によりキサラの目の前で無惨に死亡している
  • そもそもこのイベントの状況下ではガナスハロスはレナの支配下にないので、空葬か火葬かはともかく、告別の機会を設けようというテュオハリムの提案それ自体は何ら悪いものではなく、また「習わしにケチをつけている」とまではいえない

    ま、マジすか…リンウェルさん

もちろんリンウェルが気の毒なのは大前提である。悪いのは暴虐の限りを尽くしたレナ人たちであることは間違いない。また、アウメドラ戦を経て一応の整理はついたものの、心にわだかまりが残ることも事実であろう。さらに言うならば、子供であるゆえ仕方がないという意見もあろう。

しかしながら、それらを理解した上で筆者がシンプルに思うのは、
「それでも人として言ってはいけないことがある」
単に文化の違いから来る見解の相違をぶつけただけのテュオハリムに対し、仮にそれが無神経であったとしても、相手のトラウマを抉るような個人の人格への攻撃をすることは、「その場で言い負かしたい」「相手に怒りをぶつけたい」だけのものであり、到底許されるものではないのだ。

この時は通じ合ってたはずなのに


せめてもの救いはアルフェンが怒ったこと、直後に互いに反省し和解したことであるが、
リンウェルはそれでなくとも無意味なロウいじりが多く、終盤まであまり好きになれなかった。

没入感を損なういくつかの要素

ゲームへの没入感を損なう要素がいくつか散見された。ゲーム的に仕方ないと思えるものもあれば、そうでないものもあった。

  • 主人公アルフェンの仮面が取れた後の美肌っぷり。300年もの間、鉄仮面を外せなくてあの美肌はありえるのか。髭も生えていない。髪も整っており、非常に違和感を覚えた。
  • キャンプでのDLC表記が目立ちすぎている。ゲームの世界にのめりこんでいる際に、「休憩」「思い返す」などと並んでしれっと「DLC」が入ってきており、一気に現実に引き戻される。しかも新商品が入るたびに緑色の文字で「NEW!」と表記されるため非常に目立つ。

    高速成長パック販売中!(迫真)
  • 正式加入する仲間は「仲間になりました」と表記される一方、ジルファなどのスポット参戦キャラは「共に行動することになりました」と表記され、HPバーも表示されないので、後に離脱することがメタ的に分かってしまう。またも比較対象に挙げてしまい申し訳ないが、「ゼノブレイド2」などはその辺りが配慮されており、途中で永久離脱するキャラクターもしっかり成長システム(今作でいうスキルパネルなど)が組み込まれており、プレイヤーからは一見して離脱することがわからなくなっていた。そしてそれ故、離脱時にプレイヤーに与える驚きが大きく、物語の演出に一役買っていた。

細かな不便ポイント

  • フィールドでのダッシュ操作。L3ボタンによるダッシュの際、ちょっとした段差やアイテム入手、はしごの昇降などの動作でダッシュが中断されてしまい都度押し直す必要がある。R2ボタンでのダッシュは、常に押し込んでおかねばならないため、特にPS5純正コントローラーでは指が疲れる。
  • 「ジャンプ」がほとんど機能していない。ちょっとした段差や柵などを飛び越えることができないことも多く、回り道をしないといけない。
  • 「目的地」までの距離や場所が、目的地と同じエリアにいないとミニマップやフィールドに表示されない。「ゼノブレイド」シリーズなどでは、別エリアにいたとしても表示されていたため、不便に感じる。
  • 右下のスキット表示が小さくて見づらい

総評

全体としてみれば極めて面白いゲームで、「テイルズ」シリーズの最新作として胸を張れる素晴らしい出来である。時間を忘れて楽しむことができること請け合いであろう。メインシナリオは一本道であるものの、サブクエストを始めとした寄り道要素にお使い感がなく、クエストごとに固有の会話が用意されているため楽しんでプレイできる。武器の素材集めなども、道中の敵を一通り倒していけば十分アイテムが集まるため楽で、「やらされてる感」がない。開発するにあたり、忙しい現代人にウケるためにはどうすべきか、入念に調査した痕跡が伺える。

戦闘については、率直なところ改善の余地が大きいと感じたためかなり厚めに解説したが、それを補って余りある楽しさを提供してくれるゲームであり、自信をもっておススメしたい大作だ。

ジュドーさん
ジュドーさん
さすがの大作。買って損なし、自信をもっておすすめできる!!


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