レビュー

ブレイブリーデフォルト2【78点】レビュー・感想

bravely11
タイトル(かな) ぶれいぶりーでふぉると2
ハード Switch
発売日 2021年2月26日
点数 78点
総評 ・正統進化JRPG
・考える楽しさのある戦闘システム
・システム面、戦闘バランスはやや甘い



序文

名作「ブレイブリーデフォルト」のシリーズ続編である本作。筆者は(携帯機が苦手のため)3DSで発売された過去作は未プレイで本作に臨んだ。

いざプレイしてみれば、「高い水準で正統進化したJRPG」という印象を受けた。随所に熱さのあるストーリー、ストーリーを盛り上げる魅力的なBGM、キャラクター。ジョブシステムは使い古されたものではあるが、うまく今風にアレンジされている。「テント」「ポーション」といったアイテム名などは、SFC~PS時代のFFをプレイしたプレイヤーにとってはなじみ深く、とっつきやすいものだ。

一方で、システム面や戦闘バランスなどにやや甘い点もみられたように思う。
本レビューでは筆者がどのようにブレイブリーデフォルト2を感じ、評価したかにつき余すことなく伝えていく。例によって、重大なネタバレ注意である。

評価点

正統進化したJRPG

皆さんの多くは「ファイナルファンタジー(以下、FF)」シリーズをプレイしたことがあるだろうか。ブレイブリーデフォルト2(以下、BF2)に対する筆者の印象を一言で表すと、「昔のファイナルファンタジーシリーズを進化させたゲーム」である。

序文で述べた種々の要素が上手い具合に「正統進化」しており、当時を知るプレイヤーも、そうでないプレイヤーも、どちらもとっつきやすく楽しめる作りになっている。

それでは、具体的にみていこう。

旧式だがアレンジされたジョブシステム

本作はジョブシステムを採用している。パーティメンバーごとに任意の「ジョブ」に就き、ジョブレベルを上げることで様々なアビリティ(スキル)を習得、育成していく。したがって、プレイヤーは自由に各キャラクターにジョブを設定し、オリジナリティあるゲーム進行をすることができる。

また、メインジョブの他にサブジョブを設定することができる。基礎ステータスや得意武器はメインジョブのものが採用されるが、サブジョブのアビリティを使うことができる。プレイヤーは、「メインジョブ+サブジョブ」をどのようにすべきか、その組み合わせを考え、強敵との戦闘に臨むことになる。

このようなジョブシステム、言ってしまえば「よくある」ものである。しかしBF2のジョブシステムはなかなかよくできており、
・ジョブそのものの特性である「ジョブ特性」
・ジョブごとに設定された「得意武器」
・各ジョブが覚える「サポートアビリティ」(一度覚えればどのジョブでも使用可)
・サブジョブの「コマンドアビリティ」

といったキャラクター性能に関する要素が多くあり、これらを考慮しながら戦闘の事前準備をしていく工程は楽しく、退屈を感じさせにくい。目新しくはないのだが、「そうそう、こういうのが欲しかったんだよ」感がうまく出ており、序盤~中盤のストーリーボスの強さ(後述)と相まって、良いバランスとなっている。

個性のあるジョブ

ジョブの総数は24種類もあり、それぞれが個性豊か。

  • パーティの壁となるいわゆる「タンク」性能をもったジョブひとつをとっても、敵からの攻撃を受ければ受けるほど自身の攻撃性能が上がる「ヴァンガード」、両手に盾を装備し、パーティ全体をかばうことのできる「シールドマスター」、パーティ全体に攻撃無効などのバフ効果をかけることができる「ジャッジメント」など幅広い。
  • この手のゲームにありがちな、回復役のために一枠は「白魔導士」系のジョブに固定されてパーティの幅が狭まる、といったこともない。「薬師」や「導師」などの職は回復もできるし、サブジョブに「白魔導士」をつけることでどの職も回復呪文がつかえるようになるためだ。(もちろん、性能は白魔導士に劣るが)
  • パーティの補助をする職業も豊か。パーティ全体の能力の底上げをする「吟遊詩人」、敵の能力を下げたり、バフ効果を解除することのできる「ピクトマンサー」などは便利。
  • 「魔獣使い」は、いわゆる「敵の技」を使える職業。さながらポケモンのようにモンスターを捕まえ、捕まえたモンスターの技を1回限り使うことができる。敵の数が多いため、他職に比べ圧倒的な数のスキル数を有する。
ジョブは24個。アビリティが個性豊かで、サブジョブとの組み合わせにより育成の自由度が高い。
特徴的だが味のあるグラフィック

本作のキャラクターはかなり特徴的な頭身をしており、慣れるまでやや時間がかかる。会話シーンでキャラクターが棒立ちなことが多いのもあり、プレイ序盤は人形劇のような印象を抱くことになる。しかしイベントシーンではしっかり動きがあり、シーンを盛り上げてくれる。

また街のグラフィックも特徴的。町全体が一枚絵のような作りになっており、やや平面チックな街の中を3Dのキャラクターが動き回る様はかなり独特だが美しい。

bravely_3引きでみると絵画のような美しい街。
バリエーション豊かな装備品の性能

武器、防具などの装備品は「攻撃力」「防御力」の値が上がるのみならず、魔法攻撃力、魔法防御力、重量、会心率、狙われやすさ などといった様々なステータスに影響を及ぼす。また装備ごとにユニークな特殊効果がついているものもあり、完全下位互換となる装備が少ない。

また、キャラクターごとに装備できる装備品の重量には上限があることから、何も考えずに性能の良い装備品を装備しているとすぐに重量の上限に達してしまう。弱い装備でも重量は軽かったりするので、序盤~中盤で入手した装備が終盤でも役立つことがある点もポイントが高い。

bravely_4装備品で上昇するステータスはさまざま。それゆえ、完全下位互換の装備は少ない。

キャラクターの魅力

本作のパーティメンバーは、最序盤に仲間になる4人(主人公含む)固定で、それ以後増えることはない(章ごとにスポットで仲間になるNPCは存在する)。それゆえ、ストーリーがブレることなく、4人の物語にフォーカスするため、メインキャラクターの掘り下げについては十分。仲間キャラクターも個性豊かで嫌味が無く、声も合っており非常に魅力的。

また旅の途中で出会うサブキャラクターたちも印象深く、その一部は旅の同行者として共に冒険をする(戦闘にも参加してくれる)ことから、マンネリ化することなく飽きのこない作りとなっている。

そしてそれらのキャラクターが織りなすストーリーは魅力的。特に六章以降は怒涛の展開であり、物語から目が離せない。

ネタバレ(クリックで展開)
  • 主要キャラクターが命や仲間たちとの時間を犠牲にし、ラスボスを封印するシーン
  • 若スローンとの戦いは、BGMとも相まって鳥肌必至
  • 序盤から言及される魔導書の正体と、第七章へのメタ的な進み方

    bravely_6作中屈指の名シーン。鳥肌必至。


テンポ◎、爽快感◎。素晴らしい戦闘システム

また本作を語るうえでの最大の特徴が、素晴らしい戦闘システムである。

「ブレイブ」「デフォルト」

本作には「たたかう」「魔法」「アイテム」といったコマンドの他に、ゲームタイトルにもなっている「ブレイブ」「デフォルト」というコマンドが存在する。これが本作の戦闘の軸となっているシステムで、概要は以下の通りである。

  • 「ブレイブ」を行うことで、BPを消費して連続行動ができる。BPは1連続行動ごとに1消費し、1ターンで最大3BP消費、4回行動が可能。
  • 「デフォルト」はいわゆる「ぼうぎょ」コマンドに近いものである。「デフォルト」を行うことで、BPが1回復する。
  • 「ブレイブ」の連続行動はBPを前借りすることができる。たとえば、BP0の状態で3回「ブレイブ」を行い、4回行動をすることも可能。その場合、BPは-3となる。
  • BPがマイナスのとき、キャラクターは行動できない。ターンごとに自動でBPが1回復する。

このシステムが非常に画期的で、戦闘にメリハリをもたらしている。たとえば雑魚的の戦闘では1ターン目で4回行動をし速攻を狙ったり、強敵の戦いでは「デフォルト」でBPを溜めつつ、溜まったらバフと共に一斉攻撃を仕掛けたり、回復役のBPを溜めさせておき、敵の攻撃で崩れた際に蘇生→回復を連続でしリカバリーしたりできる。

戦闘速度とオート行動を設定可能

戦闘中に、戦闘速度を自由に1~4段階設定することができる。最速の4段階目では早送りのようになるため、雑魚敵を相手に稼ぎを行う際にストレスを全く感じない。また、「オート」コマンドも可能。オートコマンドでは、そのキャラクターが直前のターンで行った行動をワンボタンで行うことができる。これも稼ぎで大活躍する。

歯ごたえのある戦闘の難易度

本作はストーリー上のボスがなかなかに強い。上述した「ジョブ」や「ブレイブ&デフォルト」システムを理解し、しっかりと準備した上で戦闘に臨まないと全滅する可能性が高い。この戦闘の難易度はすばらしく、敵の行動に合わせ最適なジョブ、装備、アビリティの組み合わせをじっくりと考える作業は好きな人にはかなりハマるはずだ。

しかし、ストーリー後半以降はやや問題が…。後述。

素晴らしいBGM

本作のBGMは素晴らしいの一言。特に各種ボス戦のBGMなどは戦闘の雰囲気を盛り上げることに一役も二役も買っている。また、戦闘以外のBGMも、いずれもシーンとマッチしており違和感を感じさせない。本作をプレイする際は、ぜひBGMにも注目してほしい。

問題点

ここからは筆者の感じた本ゲームの問題点を述べていく。素晴らしいゲームであるが、いくつかの粗もある。

非常に面倒な「アビリティ」「装備」の付け替え周り

筆者の考える本作の最もマイナスポイントがここだ。重点的に解説したい。上述の通り本作は多数のジョブを育成し、頻繁に付け替えるゲームバランスをしているのだが、ジョブを変更した際、ジョブごとに得意武器や装備可能な重量が異なるため、装備の変更を行う必要がある。また、ジョブごとに有用な「アビリティ」も異なるため、これも付け替える必要がある。この作業がとても辛いのだ。以下、具体的にみていこう。

ボス戦前のジョブチェンジ

たくさんのジョブを育てることを前提としたゲームバランスのため、基本的に、ストーリー進行中はまだ育ち切っていないジョブに就いている。一方で、ボス戦は前述の通り強敵が多く、その時々で最適なジョブ(育ち切っているジョブ)に転職することとなる。このジョブチェンジの時間が面倒である。

ジョブチェンジをして、アビリティを変更して、装備を変えて…それを4キャラ分。ボスが終わったら、また育っていないジョブに変えて、アビリティを変更して…という行動を頻繁に繰り返す作業は疲労感が蓄積していく。ここについては、たとえばボス用と稼ぎ用でジョブ&装備&アビリティの組み合わせを2セット用意でき瞬時に切り替え可能とするとか、そのようなシステムが欲しかった。

罪深きアビリティ「JPアップ」「もっとJPアップ」

ジョブ「すっぴん」が習得するアビリティ「JPアップ」「もっとJPアップ」というものがある(以下、両者を合わせて「JPアップ」と呼ぶ)。

JPアップは、セットすることにより戦闘などで得られるJP(ジョブポイント。ジョブのレベルを上げる経験値。)がアップするというものである。
したがって、ボス戦以外では基本的に常時セットしておくことが望ましい。一方、JPアップは戦闘には役立たないので、強敵との戦いでは外して別のアビリティをセットする。この付け替え作業は苦痛であった。


そもそも、このような「得られる〇〇」がアップする系のアビリティは、「つけておかないと損をする」系のアビリティであり、効率重視のプレイヤーほど常時つけておくし、ゲームバランスもそれありきで作られる。「付け替えなきゃ」という強迫観念に駆られ、プレイヤーのゲームへの没入感を損なう。手間を増やすだけであるから、作るべきではない。

また、関連して、フィールドでの行動時や雑魚敵との戦闘でつけておきたいいくつかのアビリティ(魔獣使いの「てなづける」「一番槍の指名」、ギャンブラーの「レアドロップアップ」、すっぴんの「だうじんぐ」、狂戦士の「暴れまわる」など)も同様である。大半のプレイヤーはこれらを平時はセットし、ボス戦では外すことになる。開発はテストプレイ時に、この作業の不毛さに疑問を抱かなかったのであろうか。

bravely_7「あるある」なアビリティ構成。どうせ常時つけるなら、いっそない方が…。
装備の付け替え

装備についても同様である。ジョブごとに装備可能な重量が異なるから、ボス用のジョブにジョブチェンジした際に、装備重量の上限に達したことを示す「over!」の文字が出るのは見慣れた光景だ。上述の通り装備品の効果は非常にユニークで、「おまかせ」でセットしても最適な装備構成とはほど遠くなることがほとんど。手作業で、頭も働かせながら毎回セットすることになる。

一部のアビリティが強すぎる

また、「良い点」で戦闘バランスについて触れたが、一部のアビリティについてはバランスブレイカー、あるいは準バランスブレイカーといっていいような非常に強いものがある。それらの存在により、ボス戦でも「この技使っておけばいいんでしょ」感が出てしまう。以下、筆者がプレイした中で実際に強いと感じたいくつかの特技だ。(なお、最終盤で習得する特技は一部を除き除外している)

  • シーフ「神速瞬撃」…単体に自身の速度に応じた物理ダメージを2回与える技で、シーフ自身の速度が高いこともあり、序盤で覚える割に極めて高いダメージを与えられる。他の技が軒並み数百程度の時でも優に1000を越えるダメージを2回与えるし、会心が出れば、中盤でもカンストダメージ×2に達する。この技の存在により殆どの単体攻撃は意味を為さなくなっている。
  • ベルセルク「横一文字斬り」…こちらは全体に対する物理攻撃。習得時期と比較し非常に高いダメージを敵全体に与える。強いのだが、どちらかというと雑魚狩りで真価を発揮するため、ボス戦に対する影響度は小さいのでまだマシといえよう。
  • ファントム「二刀の心得」…二刀流をした際のステータス減少が少なくなる。このアビリティ一つによりキャラクターの火力が大幅アップするため、習得後のボス戦ではまずセットされるであろう。本ゲームをインフレさせている原因のひとつ。
  • ソードマスター「九重一閃」…終盤で習得する特技であるが、あまりにも強力なのでピックアップ。怒涛の9回攻撃により、すべての単体物理攻撃を過去にしてしまった。「ブレイブ」による連続行動で4回この技を使うだけで、大半のボスは沈む。試練の回廊のボスも瞬殺できるため非常に味気なくなってしまう。
  • 導師ジョブ特性2…アビリティではないが。習得しているすべてのスピリットが自動で召喚されるジョブ特性。Lv15で習得するブレイブスピリットの性能が壊れており、本ジョブ特性との組み合わせによりそれまで苦労していたBPのやりくりが一気に消滅。好きに行動し放題のため、別ゲーと化してしまう。

六章以降 崩壊するゲームバランス

「良い点」でも述べたように、本ゲームのストーリー上のバランスは概ね良好である。しかしそれは、ジョブの数が少ない序盤~中盤までの話である。多くのジョブが育ち、試練の回廊によりジョブレベルが解放される頃になるとプレイヤーの火力が一気にインフレ化。難易度HARDであっても「殺られる前に殺る」が容易となり、ラスボスが1~2ターンで溶けていく。

  • 反証として、「そんなに育てる方が悪い」「稼ぎをしすぎではないか」という指摘もあるだろう。しかし本ゲームは、そもそも多様なボス敵の性能に合わせ多数のジョブを育てることを前提に設計されており、「気に入ったジョブを1つ選んで育てる」タイプのゲームではないと考えられる。また筆者はステータスアップアイテム「饅頭」を使っておらず、他プレイヤーと同様の、標準的な育成をしていると推測する。
  • 何より、キャラの数4人に対しジョブは24種類あり、新たなジョブを育成し新アビリティを習得することが楽しみである本ゲームにおいて、それを実施しただけでインフレ化してしまう終盤のバランスはいただけない。

それはやっちゃいけないよ「捕獲の果てに」「たいきばんせい」

魔獣使いのジョブ特性2「捕獲の果てに」は、「魔物を捕獲した回数に応じて全てのパラメータが上がる」というとんでもない効果をもつ。

また類似のものとして、すっぴんのジョブ特性2「たいきばんせい」は、「マスターしたジョブの数に応じてすべてのパラメータが上がる」という効果をもつ。

魔物の捕獲回数やマスターしたジョブが自然と多くなる終盤にこれらのジョブに就くと、他のジョブとは比較にならないほどの高ステータスとなり、「黒魔導士以上のMP&攻撃魔力、シールドマスター以上のHP&守備力、魔剣士以上の攻撃力」などといった他のジョブが意味を成さないスーパーマンが誕生してしまう。

戦闘面で有用なアビリティの少ない「すっぴん」はさておき、「魔獣使い」は独自のアビリティを多数もっており、メインとして運用したいプレイヤーも多いはずだ。しかし魔獣使いをメインにすると、このジョブ特性により異常なステータスとなってしまうため、ゲームバランスの観点から使用し辛くなってしまう。

このようなメタ的な要素をステータスに大きく絡めるのはあくまでオマケ要素とすべきであって、ON/OFFの切り替えができないジョブ特性において実装すべきではないように思う。

bravely_8終盤では異常なステータスに。バランス崩壊のため、魔獣使いが使えない。

ストーリーはややご都合主義と掘り下げ不足が目立つ

ストーリーについては概ね満足であるが、一部、ご都合主義展開が好ましくない。この辺りはスクエニのRPGにはよくあること。

ネタバレ(クリックで展開)
  • 砂漠の街サヴァロンで投獄された際のセキュリティがお粗末すぎる。「4人全員牢に入れる」「見張りがいない」「サヴァロンの王子という超重要人物が正面の牢に投獄されており、自由に会話可能」「服や装備品などが没収されていない」などとリアリティの欠片もなく、どうぞ脱獄してくださいといわんばかりの対応である。
  • アデルの姉エドゥナの掘り下げ不足。主要人物でありながら、結局なぜ人間を憎み始めたのかの動機が弱く、わかりにくかった。また、ヤミノヒトミに吸収されたのち、特に救済や言及もなくそのままフェードアウト。
  • キャラクターの使い捨てがやや目立つ。魔獣使いニハルやエルヴィスの兄弟子ロディとその妻リリー、ボス敵として登場する画家フォリィなどはその章が終了した後はほとんど(あるいは、まったく)出番がなく、魅力的なキャラクターが多いだけに勿体ない。
  • ライムダールの物語からもわかるように、主人公一派でない人々やモブNPCへの扱いはやたらと厳しいのに、主人公一派とその主要な仲間たちについてはあれよあれよと国の長とコネクションを作り、序盤のアダマス戦を除き、危機らしい危機がほとんどないまま順調に冒険していく。これも選ばれ̪し光の戦士ゆえか。

    bravely_9牢屋に入って5秒で脱出。いやほんとに。

その他、やや不便なシステム周り

オートコマンドや戦闘の早送りなど、戦闘におけるストレスはかなり排除されており非常によくできているが、非戦闘時をはじめ、不便な点も目立つ。

  • クリア済クエスト一覧を見ることができない
  • 装備、アビリティなどの記憶機能がない
  • 必殺技のアニメーションをスキップできない
  • ワールドマップのカメラワークが不自由
  • マップが半透明でないため、マップに敵のシンボルが隠れてしまい意図せぬエンカウントが多い
  • 室内にいるNPCのクエストマークがわからない
  • パーティチャットにボイスが欲しかった

雑記

カードゲームB&D

ストーリー進行に直接影響のない、「B&D」というカードゲームがある。

オセロを軸にしたルールのカードゲームであり、各カード毎に支配できるマスや特殊効果などをもち、対戦相手に勝つことで、その相手が持つカードを入手することができ、デッキの強化とカード収集ができる。以下、B&Dについて良い点、問題点を述べていく。

良い点
  • シンプルでとっつきやすいゲーム性、そこそこの戦略的要素
  • カードのデザインがユニーク、収集要素としては〇
  • 1試合2~3分というちょうどよさ
  • オセロと違い、相手の陣地に自分のカードの支配マスを重ねることで陣地をフリーに戻す「相殺」などがあり、戦略的要素もそれなりにあり、面白い
悪い点
  • 敵のAIがポンコツ。適当にマルファや黒魔導士といったカードを置いてもなかなか除去されないため、どんどんアドバンテージがとれる
  • 常時効果のキャラクターカードを持っている相手の場合、それをほぼ必ず初手に使用するため、まずはそのカードを相手に使わせておいて、次の自ターンで常時効果のカードを使用し、効果を上書きしてアドバンテージを得る といったテンプレ行動が非常に強い
  • Sランクの敵でも大して強くない。それゆえ、CランクやBランクの頃に適当に作ったデッキで容易にSランクまでいけてしまう
  • コンプリート報酬がショボすぎる。キャラクターの入手JPとお金の入手量が増加するものだが、それが手に入る七章ではもう育成は概ね終わっており、使う機会がない。
  • 複数デッキに同じカードを使えない。デッキAとデッキBで同じカードを使う、というシチュエーションは容易に想像できたはずなのに…。
bravely10B&D、面白いです。難易度はぬるい。

総評

JRPGの正統進化というと陳腐な表現だが、まさに「こういうのでいいんだよ」という言葉にふさわしいゲームであった。とっつきやすくも奥深さもあり、特に中盤までの絶妙なゲームバランスたるや、すべてのRPGの中でも上位に入る出来であろう。また、複数ジョブを育てることを前提とした「稼ぎ」のしやすい戦闘システムが素晴らしい。キャラクターも実に魅力的で、グラフィックもかわいらしく、物語に引き込まれる。一方、終盤のゲームバランスや戦闘以外のシステム周りには改善の余地が大いにあり、その点は減点対象であった。総評としては、JRPG好きにはぜひプレイしてほしい一本。後悔はしないはずだ。

ジュドーさん
ジュドーさん
色々悪い点も書いたが、それは期待ゆえに。本当にいいゲームなので、ぜひプレイしてほしい!


POSTED COMMENT

  1. 匿名 より:

    めっちゃ同意です笑
    普通に面白いけど、もったいない点がいくつも存在する感じ

    • ジュドーさん より:

      読んでくれてありがとう!
      >面白いけど、もったいない点がいくつも存在

      まさにそう思います!!

  2. 匿名 より:

    ボスのカウンターがきついと聞いて敬遠してたけど、結構よさげな感じですね
    やってみますかにゃ

    装備変更の面倒臭さはオクトパストラベラーでもあったけど、汎用品支給で対処してたな
    当たり障りのない、フォースシールド×8、エインシェントサークレット×8、ドラゴンベスト×8あたりで揃えてしまう……お金かかるけど
    あちらはブレイクさせると強いゲーム…と言うより、ブレイクさせないと実質ダメージ四分の一みたいな辛さがあった
    そろそろ柔らかい敵を殴りたい

  3. たけうち より:

    このゲーム好きだから「78点って少なくね?」と思って読んだけど
    不満点は概ね自分の感じてることとほぼ同じだった笑

    • ジュドー(管理人) より:

      コメントありがとうございます。
      ブレイブリーデフォルト2、私も大好きで、未だに音楽をよく聞くし、記憶にも残っている素晴らしいゲームです。
      ただ、問題点の項のマイナス要素が自分としては大きすぎたんですよね。他で90超えてるのに、そこだけでめちゃくちゃ減点されてしまった、そんなイメージです。

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